あとがき(監修者からのことば)
前回の「プリント配線板のエッチング技術」に次いで本書が出版できたことを大変うれしく思います。
めっきとエッチングの技術はプリント配線板の基本技術として不可欠であり、これからも高度化する電子産業に対し、大きく貢献すべきものと考えます。
めっきの専門知識の集大成として、また従来発表されていない設備技術とトラブルシュートを加え、読者の皆様にお役に立てるという意気込みで編集しました。
しかし、我国のプリント配線板の技術は生産性の高い設備と良質の材料によって世界の最高レベルに達しましたが、今やグローバル化した当業界は厳しい国際競争に直面しています。
これに勝ち抜き、引き続きリーダーとして私どもに求められるものは高品質、高生産性、ローコストを達成できるめっき技術であると認識しています。
最新の技術を提供するつもりが、いざとなると国際競争を意識するがゆえノウハウに言及するという壁を越えることが出来ず、読者の皆様に充分お伝えすることが出来ません。新技術に関する記述を制限せざるを得なかったことが残念ですが、皆様の日頃の業務に少しでもお役に立てることを念願します。
最後に執筆をお願いした雀部俊樹さん、加藤凡典さん、始め石井正人さん、当社の秋山政憲君や資料提供いただいた設備メーカー及び薬品メーカー各位に対して御礼申し上げます。
2012年1月
神津邦男
神津邦男